FXの所得だけの人の確定申告(所得控除項目・FXの節税について)

確定申告

ここではFXの所得のみの人の確定申告(白色申告)の方法について所得控除に関する内容を国税庁の所得税(確定申告書等作成コーナー)の基づいて入力方法を解説します。

所得控除金額を入力

ある家族でFXのみの所得があった場合のモデルケースより説明していますので、そのモデルケースは収入・所得に関して以下をご参考下さい。

先物取引に係る雑所得等の入力が終われば所得控除金額を入力していきます。

自分が受けられる所得控除を入力する

所得控除

注意FXだけの所得で確定申告をする場合はFXで必要経費を多く取ることは難しく、所得控除をキッチリしておかないと節税は出来ません。しっかり各項目を見て自分にあてはまる項目があれば、ここはしっかり押さえておきましょう

雑損控除

災害又は盗難若しくは横領によって、資産について損害を受けた場合等には、一定の金額の所得控除を受けることができます。これを雑損控除といいます。(引用:国税庁)

雑損控除の概要(国税庁)

雑損控除

医療費控除を選択する

平成29年度より医療費控除の確定申告のやり方や作成コーナーでの入力方法が大きく変わり、今までの領収書をまとめて提出し金額を入力するやり方ではなく、入力する内容が大幅に増えます。

注意平成29年度以降の医療費控除はセルフメディケーション税制(医療費控除の特例)との選択だけだと思っている方は注意が必要です。確定申告書等作成コーナーの医療費控除の入力項目も大幅に変わり、手間は今までの比ではないほど増えそうです。但し、経過措置として、平成31年分の確定申告までは、医療費控除の明細書の提出に代えて、医療費の領収書の提出又は提示によることもできます。 以降の【医療費通知(「医療費のお知らせ」など)を利用して入力する】を選択して金額を入力して領収書を提出すればいいと思いますが、この方法でいいのかは確定申告時に確認が必要です

確定申告特集

医療費の選択

医療費控除とは

医療費控除とは、その年の1月1日から12月31日までの間に自己又は自己と生計を一にする配偶者やその他の親族のために医療費を支払った場合において、その支払った医療費が10万円又は、その年の総所得金額等が200万円未満の人は、総所得金額等の5%の金額を超えるときは、所得控除を受けることができます。

但し、保険金などで補填される金額は実際に支払った医療費より差引いて計算しなければなりません。入院費用が10万円で保険金の補填金額が9万円ならば1万円の医療費ということになります。又、医療費控除出来る最高金額は200万円までです。

医療費控除を受けられる基準
  • 支払った医療費が10万円を超えた場合
  • 総所得金額等が200万円未満の人は、総所得金額等の5%の金額を超えた場合

医療費控除について(国税庁)

セルフメディケーション税制とは(医療費控除の特例)

平成29年1月1日以後に自己又は自己と生計を一にする配偶者やその他の親族の特定一般用医薬品等購入費を支払った場合において、その年中に健康の保持増進及び疾病の予防への取組として一定の健康診査や予防接種などを行っているときには、通常の医療費控除との選択により、その年中の特定一般用医薬品等購入費の合計額(保険金等により補填される部分の金額を除きます。)のうち、1万2千円を超える部分の金額(8万8千円を限度)を控除額とするセルフメディケーション税制(特定一般用医薬品等購入費を支払った場合の医療費控除の特例)の適用を受けることができます。
セルフメディケーション税制(医療費控除の特例)について

注意*セルフメディケーション税制は医療費控除の特例であり、従来の医療費控除との選択適用となりますので、いずれか一方を選択して適用を受けることになります。

セルフメディケーション税制と従来の医療費控除との選択適用について(国税庁)

通常の医療費控除は限度額が200万円ですが、10万円を超えないと適用できません。それに対してセルフメディケーション税制での控除は限度額が8万8千円ですが1万2千円を超えれば適用を受けられます

毎年医療費が大きい家庭では通常の医療費控除の方が範囲が広いのでいいと思います。ただ年間通して8万8千円を下回る医療費ならばセルフメディケーション税制での控除の方が有利です。ご家庭に合わせた控除を検討して下さい。

社会保険料控除

自営業の概ねの人が国民年金と国民健康保険になりますがその他で国民年金基金なども控除対象となるので控除できる項目を確認しましょう

社会保険料の範囲(国税庁)

納税者が自己又は自己と生計を一にする配偶者やその他の親族の負担すべき社会保険料を支払った場合には、その支払った金額について所得控除を受けることができます。これを社会保険料控除といいます。 控除できる金額は、その年に実際に支払った金額又は給与や公的年金から差し引かれた金額の全額です。(引用:国税庁)

【社会保険料控除】をクリックして内容を記入

注意扶養している家族の社会保険料を払っている場合は控除できるので漏れが無いかしっかり確認が必要です
FXで大きな収益を生んだ年度には国民年金基金を支払って節税する方法もあるので検討してみましょう

小規模企業共済等掛金控除

納税者が小規模企業共済法に規定された共済契約に基づく掛金等を支払った場合には、その掛金の所得控除が受けられます。これを小規模企業共済等掛金控除といいます。引用:国税庁

小規模企業共済等掛金控除の対象となる掛金

概ね小規模企業共済や個人型確定拠出年金の控除になると思いますが、自営業や個人事業主の人にとって、小規模企業共済や個人型確定拠出年金は退職金の代わりや年金の上乗せになります。国民年金だけでは不安なことも多い昨今、先の生活の保障は大切です。さらに小規模企業共済や個人型確定拠出年金の掛け金を支払ったときは節税にもなります。

小規模企業共済等掛金控除として最大84万円まで控除が出来る
確定拠出年金として個人型ならば最大816,000円まで控除が出来る
FXだけの所得で確定申告をする場合はFXで必要経費を多く取ることは難しく、この小規模企業共済等掛金控除と個人型確定拠出年金を最大限利用できれば1,656,000円が控除対象になります。FXの所得の多い方はこういった節税方法もあるのでよく検討してみてはどうでしょうか

小規模企業共済等掛金控除

小規模企業共済のメリット・デメリット

小規模企業共済のメリット
  • 掛金を担保とした貸付制度がある
  • 途中解約ができる
小規模企業共済のデメリット
  • 途中解約すると元本割れする可能性がある
  • 毎月の掛金を減らすことが難しい

個人型確定拠出年金のメリット・デメリット

個人型確定拠出年金のメリット
  • リスク許容度に応じて運用先を選べる
  • 毎月の掛金を減らすことが簡単
個人型確定拠出年金のデメリット
  • 60歳になるまで受け取れない
  • 途中解約ができない

生命保険料控除

納税者が生命保険料、介護医療保険料及び個人年金保険料を支払った場合には、一定の金額の所得控除を受けることができます。これを生命保険料控除といいます。引用:国税庁

生命保険料控除額の金額と概要

【生命保険料控除】をクリックして内容を入力します
注意生命保険料などは年末までに保険会社から控除金額を書いた用紙が送られてきます。ここでは控除金額を入力するのではなくあくまで支払った金額を入力します。保険料の種類に応じて控除を受けられるので、保険会社から送られてきた書類をよく確認してください。

生命保険料控除

地震保険料控除

納税者が特定の損害保険契約等に係る地震等損害部分の保険料や掛金を支払った場合には、一定の金額の所得控除を受けることができます。これを地震保険料控除といいます。

地震保険料控除(国税庁)

住宅を購入された方は概ねこの控除は受けられるはずです、最大5万円までですが書類を確認して受けられるのであれば受けましょう。
区分 年間の支払保険料の合計 控除額
(1)地震保険料 5万円以下 支払金額
5万円超 5万円
(2)旧長期損害保険料 1万円以下 支払金額
1万円超2万円以下 支払金額÷2+5千円
2万円超 1万5千円
(1)(2)両方ある場合 (1)(2)の合計(最高5万円)

地震保険料控除

寄附金控除(ふるさと納税等)

納税者が国や地方公共団体、特定公益増進法人などに対し、「特定寄附金」を支出した場合には、所得控除を受けることができます。これを寄附金控除といいます。なお、政治活動に関する寄附金、認定NPO法人等に対する寄附金及び公益社団法人等に対する寄附金のうち一定のものについては、所得控除に代えて、税額控除を選択することができます。
一定の寄附金を支払ったとき(寄附金控除)

ふるさと納税に関する寄付金控除の申告以外には確定申告を必要としない方の場合、ふるさと納税の「ワンストップ特例制度」を利用すれば、確定申告をせずとも住民税の控除を受けることが可能です。

ワンストップ特例制度とは、確定申告を行わなくても、ふるさと納税の寄付金控除を受けられる仕組みです。ふるさと納税先の自治体が、1年間で5自治体までであれば、この制度を活用できます。※6回以上ふるさと納税を行っても、5自治体以内であればワンストップ特例制度をご活用いただけます。

ワンストップ特例制度についてはさとふるへ

ワンストップ特例制度の適用範囲外のふるさと納税を行って確定申告が必要な場合は以下を参照してください。

ふるさと納税をされた方のための確定申告書作成の手引きは『地方税ポータルシステム eLTAX』より

私もFXでの所得が多かった年度はこのふるさと納税を30万円程度行いました。基本的に家庭で消費する米やその他の食品などを送ってもらいました。実質負担額は2,000円です。ふるさと納税の30万円を確定申告時の所得税と住民税で控除されます。

但し、実際1万円の寄付金で10~15kgの米をもらいますが、普通で考えれば10kg3,000~5,000円程度です。一旦はふるさと納税するのにお金を持ち出しますし、お金が帰ってくるのではなく、払うべく税金から控除されるので、気分的に得をしたかはちょっと難しいです。

しかし、確定申告時の控除と住民税の詳細をしっかり確認すれば確かに税金は安くなっていて実質負担2,000円であることは確かです。

注意ふるさと納税は所得に応じて限界があります。色んなふるさと納税のサイトで概ねの納税の限界もわかるので確認が必要です

「ふるさと納税」還付・控除限度額計算シミュレーション

寄付金控除

寡婦、寡夫控除

寡婦控除の概要:納税者自身が一般の寡婦であるときは、一定の金額の所得控除を受けることができます。これを寡婦控除といいます。
一般の寡婦:27万円(控除額)

一般の寡婦に該当する方が次の要件の全てを満たすときは、特別の寡婦に該当します。
(1) 夫と死別し又は離婚した後婚姻をしていない人や夫の生死が明らかでない一定の人
(2) 扶養親族である子がいる人
(3) 合計所得金額が500万円以下であること。
特別の寡婦:35万円(控除額)
寡婦控除(国税庁)

寡夫とは、納税者本人が、原則としてその年の12月31日の現況で、次の三つの要件の全てに当てはまる人です。
(1) 合計所得金額が500万円以下であること。
(2) 妻と死別し、若しくは離婚した後婚姻をしていないこと又は妻の生死が明らかでない一定の人であること。
(3) 生計を一にする子がいること。
この場合の子は、総所得金額等が38万円以下で、他の人の控除対象配偶者や扶養親族になっていない人に限られます。
寡夫控除:27万円
寡婦控除(国税庁)

寡婦・寡夫控除

勤労学生控除

勤労学生とは、その年の12月31日の現況で、次の三つの要件の全てに当てはまる人です。
(1) 給与所得などの勤労による所得があること
(2) 合計所得金額が65万円以下で、しかも(1)の勤労に基づく所得以外の所得が10万円以下であること
(3) 特定の学校の学生、生徒であること
勤労学生控除:27万円
勤労学生控除(国税庁)

勤労学生控除

障害者控除

納税者自身、同一生計配偶者(注)又は扶養親族が所得税法上の障害者に当てはまる場合には、一定の金額の所得控除を受けることができます。これを障害者控除といいます。
なお、障害者控除は、扶養控除の適用がない16歳未満の扶養親族を有する場合においても適用されます。
障害者控除の対象となる人の範囲(国税庁)
障害者控除:27万円
特別障害者控除:40万円
同居特別障害者控除:75万円

控除障害者控除

配偶者控除

妻の所得が38万円以下の場合、配偶者控除を受けられます。ここで所得とは妻の収入ではありません。平成29年度時点ではパート収入(給与収入)について適用される給与所得控除が最低でも65万円となっていますので

所得(38万円)=収入(103万円)-給与所得控除(65万円)

よって平成29年度時点では妻の収入が103万円以下であれば38万円の配偶者控除が受けられます

注意*給与所得者の合計所得金額が1,000万円を超える場合には、配偶者控除の適用を受けることができないこととされました(900万円以下ならば38万円ですが、900~950万円の間は少なくなります。)

平成30年分以降の配偶者控除及び配偶者特別控除の取り扱いについて

全ての入力が終われば【入力終了(次へ)】をクリック

配偶者控除

配偶者特別控除とは

配偶者に38万円を超える所得があるため配偶者控除の適用が受けられないときでも、配偶者の所得金額に応じて、一定の金額の所得控除が受けられる場合があります。これを配偶者特別控除といいます。平成29年度時点では配偶者特別控除受けられる基準は年間の合計所得金額が38万円超76万円未満です

所得(76万円)=収入(141万円)-給与所得控除(65万円)

収入額が103万円超141万円未満であれば0円~38万円までの間の配偶者特別控除が受けられます。

但し、所得に応じて控除額も減りますので以下より確認してください。

配偶者特別控除の控除額

給与所得の入力④・⑦
  • 配偶者特別控除がある場合はチェックをする
  • 配偶者の合計所得金額も入力
注意*平成30年以降は配偶者の合計所得金額が38万円超123万円以下となります。

平成30年分以降の配偶者控除及び配偶者特別控除の取り扱いについて

扶養控除について

扶養控除とは、納税者に所得税法上の控除対象扶養親族となる人がいる場合には、一定の金額の所得控除が受けられます。これを扶養控除といいます。
扶養親族とは、その年の12月31日(納税者が年の中途で死亡し又は出国する場合は、その死亡又は出国の時)の現況で、次の四つの要件のすべてに当てはまる人です。
・配偶者以外の親族(6親等内の血族及び3親等内の姻族をいいます。)
・納税者と生計を一にしていること。
・年間の合計所得金額が38万円以下であること。
・青色申告者の事業専従者としてその年を通じて一度も給与の支払を受けていないこと又は白色申告者の事業専従者でないこと。
引用元:国税庁

扶養控除には以下の内容があります。当てはまるかどうかよく確認してください。

一般の控除対象扶養親族(16歳以上で16歳未満は適用外) 38万円
特定扶養親族(年齢が19歳以上23歳未満の方) 63万円
老人扶養親族:同居(年齢70歳以上) 58万円
老人扶養親族:同居以外(年齢70歳以上) 48万円
障害者控除(自分・配偶者・扶養親族) 27万円
特別障害者控除(自分・配偶者・扶養親族) 40万円
同居特別障害者控除(配偶者・扶養親族) 75万円

扶養控除の概要について(国税庁)
障害者控除の概要の概要について(国税庁)

扶養者の人数に応じて入力します

扶養控除

扶養控除

扶養者の人数分の入力が終われば【入力終了次へ】をクリック以下の画面が出るので【OK】をクリック

注意*16歳未満の子供は扶養控除対象にはなりませんが住民税の計算に使うため記入の必要があります。
扶養者の確認項目になるので確認し【次へ】をクリック

扶養控除

これで全ての所得控除欄の入力は終了です

FXの節税について(所得控除のまとめ)

FXのみの所得の場合、基本的にFXは必要経費を多くは取れません。これも各税務署の判断による所が大きいので、家賃や光熱費などを経費として見れるかは税務署次第といった所です。そう言った意味ではこの所得控除を上手く活用できるかがFXの節税のポイントです。こで控除が大きいのは

  • 小規模企業共済等掛金控除(確定拠出年金の個人型を含む):最大で1,656,000円が控除対象
  • 国民年金基金:掛金に応じて
  • ふるさと納税:所得が2,000万円程度ならば55万円程度の控除
  • 医療費控除:ご家庭の状況に応じる

概ねこんな所です。又、FXのみの所得の場合はここでの所得控除は全てFXの所得から引けますので、所得控除の項目を十分に確認して使える所をフルに使うことが節税に繋がります。所得が大きい方はこういった方法と並行して法人化の検討をされる方がより節税は出来ます。

サラリーマンのFXの確定申告方法(はじめての人は①からご覧ください)

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